人間失格
週1更新を志しておりましたが予定が乱れつつあります。こんにちは。
特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
青年時代を青春時代と言うなれば、只今。
少し遡って、私が本を読み始めたのは高校3年あたりからですかね。高校時代は新堂冬樹、森見登美彦など若者に人気のありそうなところを読んでましたけど新堂冬樹は感動的なお話とエログロ満載のお話と両極端振れ幅が凄くて同じ作者でもこうも変わるか...なんて思って読んでました。エログロの方はかなり衝撃が強かったです、教室で1人平然とした顔で官能小説読んでたといっても過言ではありません(笑)興味のある方は調べてみてくださいね。
それ以来、今現在は少し昔の小説を読んでいます。お題にもあるように1冊と決めるならやはり太宰治の『人間失格』です。彼の書いた本は何度も私の心に突き刺さりますが、彼の代表作であるこの本は別格です。小説でフィクションや誇張も含まれていますが、これは太宰の自叙伝であり遺書であると多くの読者は思ったのではないでしょうか。
有名な一文である第一の手記の冒頭、
”恥の多い生涯を送って来ました。”
こんな文章、太宰じゃないと書けないですね(笑)今回も贔屓目で申し訳ないです。太宰を多くの人は変わった、頭のネジがずれている、暗い人だなんて評します。私は太宰好きを公言していますがそう言われるとそうですね〜なんて流してますが、この人間失格を読むと太宰は弱く孤独でありながらも必死に美しく生きようと純粋な心を持った人間だったのではないだろうかと考えてしまいますね。
私が人間失格を読んで、かの有名な太宰治もこんな考えをしていたのかと、共感をしたのを覚えています。本当の自分とは、と自問自答を続けながら必死に生きてゆこうとする姿に親近感を感じ、自分をさらけ出すことに恐怖を感じ道化を演じ、他者から狂人と、”人間”ではなくなったことを確信し廃人となっていく、こうも人間らしい人があるでしょうか。
太宰の小説はこう隣に居て自分に話しかけているようでどうも愛着がわいてしまいます。また太宰を読んだ人は好き嫌いがはっきり分かれると言われていて面白く感じますね。私はどっぷりハマっている方であります。
人間失格を読んで、太宰の心に触れ、自分の自己探求心も少し出てきたように思います。私の考え方を変えた、というよりは明確にしてくれた本です。
このお題が出る前に太宰の小説でも好きな話を記事に書いているので、そちらも良かったらご覧下さい!”もの思う葦”も最近読み終わったので感想かけたらいいな〜。
それにしてもやっぱり何度も自殺しようとするなんて死にたがりなんだな〜、太宰先生。ちなみに書きながら聴いていた曲はアーバンギャルドの”ワンピース心中”です。太宰ネタも入っています(笑)